ターゲティング媒体へ広告を出稿する際、ターゲティング広告のセグメントをどのように決定しているでしょうか。自社で作成したペルソナをもとに、媒体側が保有するセグメントの中から「なんとなく」で選んではいませんか?
より確実なターゲティングを実現するために検討していただきたいのが、クレジットカードデータの活用によるセングメント選定という方法です。クレジットカードのデータから貴社サービスを利用する顧客を抽出・分析することにより、「数値」に基づく高精度なターゲティングを実現することができます。
それによって、ターゲティング広告本来のメリットである「無駄のない広告出稿」をより確実に行えるようになります。
クレジットカードデータからわかることとは?
カードユーザの属性情報と利用情報とは
当社が保有するクレジットカードデータには、クレジットカード申込時に取得する「属性情報」とカード利用履歴からわかる「利用情報」の2種類のデータがあります。
【属性情報】
・性別(男性/女性)
・生年月日・居住エリア(都道府県/市町村郡)
・家族構成(未婚/既婚)
・居住情報(持ち家/社宅・寮・官舎/賃貸)
・職業(会社員/自営業/アルバイト/主婦/学生)
・年収など
属性情報は、さらに「静的属性」と「動的属性」に分けられます。
【静的属性・動的属性】
・静的属性:生年月日や出身地など、生涯変わらないもの
・動的属性:家族構成や職業・年収など、変化する可能性のあるもの
これらは、クレジットカード入会時に公的身分証の提出のもと本人確認済みの情報です。これらのデータによって、カードユーザーの基本的なペルソナが分かります。
【利用情報】
・クレジットカードの利用金額
・利用回数
・利用店
・利用年月など
利用情報によって、カードユーザーの趣味・嗜好や価値観・買物傾向が分かります。
顧客属性・利用情報を把握する重要性とは
クレジットカードデータをもとに抽出した情報から貴社を利用している顧客属性・利用情報がわかると、サービスや商品がどのような層に必要とされているのか・必要とされる可能性があるのかが見えてきます。
例えば、ある商品がヒットしたとき、それが何個売れたかだけを把握している状態よりも、どのような年代・どの地方・どんな家族構成の人に購入されているかまで判明している方が、分析データとしての価値は高くなります。また、クレジットカードの利用情報により、カードユーザーの買物傾向や支出傾向が分かり、どんな種類の商品・サービスにどのくらいの費用を当てる可能性があるのか推測することができます。
ターゲット層を理解することは、次の施策や広告をより有効かつ効率的に行うために非常に重要です。
クレジットカードデータからできる「顧客分析」とは
サービス利用者の精密なペルソナを作成できる
カードの利用履歴から貴社の店舗名を抽出すれば、どのような属性の人が貴社サービスを利用しているのか分析することが可能です。
また、その人たちのカード利用履歴を分析することで、貴社サービスを利用するユーザーが貴社以外でどのような買回りをしているのかを分析することもできます。
例えば…
・50代以上の既婚男性、大学生の子どもあり、700万円以上の年収帯が多く利用している。
彼らはこのほか、高級スーパーでの買い回りが多い。
・20代、賃貸暮らしの未婚女性が多く利用している。
美容やファッションに関心が高い。実店舗での買物よりもネット通販の利用頻度が高い。
このように、ユーザーの基本属性や趣味嗜好、買物傾向が浮き彫りになります。
顧客属性の分析により、「予兆モデル」を作成できる
「どのような属性の人が貴社サービスを利用しているのか」「貴社サービスを利用するユーザーが貴社以外でどのような買回りをしているのか」、これら2種類の分析によって貴社サービスを利用する人の特徴を抽出することで、利用者の精密なペルソナを作成することが可能になります。なお、このペルソナのことを「予兆モデル」と呼びます。
予兆モデルを用いれば、潜在顧客の発掘・効率的なターゲティング広告配信が可能に
予兆モデルと突き合わせることで、潜在顧客を発掘する
クレジットカードデータを元に予兆モデルが明確化されると、「今まで貴社のサービスを利用したことはないが、今後利用する可能性が高い人=潜在顧客」の発掘に大いに役立ちます。
今まで貴社サービスをセゾンカードで利用したことがない人に対して予兆モデルを突合させることにより、貴社において新たな顧客になる可能性の高い人を見つけ出すことができるのです。これがクレジットカードデータを使用した分析によるターゲティングです。
効率的なターゲティング広告配信が可能に
予兆モデルを用いれば、より効率的なセグメント設計・ターゲティング広告配信が可能になります。
【予兆モデルを用いたターゲティング広告配信の事例】
携帯会社A:モバイルナンバーポータビリティの訴求(自社への乗り換え訴求)
モバイルナンバーポータビリティ獲得施策において最も重要なのは、自社ユーザーを除いてプロモーションを実施することです。まずは、クレジットカードデータの「利用履歴」と「登録メールアドレスドメイン」を用いて、携帯会社Aをすでに利用しているユーザーを抽出します。そして、さらに精度を上げるべく、携帯会社Aのユーザー特徴を分析。分析結果をもとに携帯会社Aの既存ユーザーを除外し、他社ユーザーのみを抽出してプロモーションを実施します。
このように、クレジットカードデータから予兆モデルをつきとめることで「プロモーションを実施しないユーザー」を効率的に決められるのは、大きなメリットだと言えます。
小売店A:季節性商品の新規購入促進
季節性商品は、一般商品に比べてすべての人が購入の可能性を持っているわけではありません。まずは、百貨店Aで季節性商品を購入したことのあるユーザーを特定し、購入者の特徴を分析します。そしてその分析結果から、今まで百貨店Aで季節性商品を購入したことがないユーザー群の中からより類似値が高いユーザーを抽出。Eメール広告を展開します。
このように効率的にセグメントを切ることで、より購入意欲が高いユーザーを選定・効果的な販売促進活動を行えるようになります。
抽出したターゲット(予兆モデル)に対してプロモーションを実施
国内最大級のクレジットカード会社だからこそ膨大かつ信頼性の高いデータを保有
クレディセゾンは国内最大規模のクレジットカードサービス事業会社です。1951年の創業以来、百貨店やデパート・ショッピングモール・スーパー・銀行など、さまざまな提携カードを展開。セゾンカードとUCカードの2ブランドを保有し、会員数は約2,700万人規模となっています。会員の年齢層は20代から60代以上までと幅広く、居住地も北海道から九州まで広範囲に渡ります。
そんなクレディセゾンでは、膨大かつ信頼のおけるクレジットカードデータを用いて、抽出した顧客に対してさまざまなプロモーションを実施しています。
クレディセゾンが行うプロモーション
紙ダイレクトメール
ダイレクトメールは、商品カタログや申込書などじっくり手に取って読んでもらいたい内容を訴求するのに適しています。開封率も高く(※1)、伝えられる情報量が多いのが特徴です。
当社のダイレクトメールプロモーションでは、さまざまな条件でのセグメントが可能です。属性情報と利用履歴を組み合わせたセグメントを行い、最大1,900万人の会員にアプローチすることができます。
【事例】
・業種:アパレル・インテリアショップ 「通販カタログ新刊のご案内」
・目的:カタログからの商品購入
・セグメント:60歳以上女性・カード年間利用金額50万円以上・通販利用金額順
・業種:宝飾店 「誕生日月の会員様へのオリジナルツアーのご案内」
・目的:新規顧客の獲得<
・セグメント:45歳〜69歳女性・関東一都三県に居住・直近1年でカード利用履歴あり・誕生日月
(※1) 日本ダイレクトメール協会「DMメディア実態調査2019」によると、ダイレクトメールの開封率は74%となっています。
Eメール広告
貴社の商品・サービスに適したセグメントに対してEメールを配信します。表現力豊かなHTMLメールやシンプルなテキストメールで貴社のサービス商品の魅力をアピールできます。
当社のEメール広告では、最大100万通の配信が可能です。配信承諾を得た情報感度が高いユーザにアプローチすることができます。また、メールの配信後にメールの開封数やクリック数を開示できますので、開封・クリックしたユーザーの分析・さらなるアプローチつなげられます。
【事例】
・業種:自動車会社 「イベント開催の案内」
・目的:試乗会への集客
・セグメント:男性/年収700万円以上
・業種:健康食品会社 「オンラインストアへの送客」
・目的:新規購入の増加
・セグメント:女性/30歳以上/ECサイト利用歴あり
まとめ
ターゲティング広告の本来のメリットは、個々のユーザーに適切と考えられる広告を配信できること。しかし、セグメントを精緻に設定できていなかったり、ターゲティングが曖昧だったりすると、そのメリットを生かし切れなくなってしまいます。
今回ご紹介したように、クレディセゾンのクレジットカードデータを活用することによって、「勘」でのセグメント選定ではなく「分析値」からより正確なターゲティングし、より有効なプロモーションが可能になります。広告配信に関してお悩みをお持ちの担当者様は、ぜひクレディセゾンのターゲティング広告をご検討ください。